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第2回 日本‐アフリカ ビジネスフォーラム [東京]

7 月 25 () ​〜​ 26 (水)、​日本唯一のアフリカに焦点を絞った大規模ビジネスイベント、「第2回 日本‐アフリカ ビジネスフォーラム」が​都内で​開催されま​した​。(主催:アフリカ開発銀行(AfDB)、在京アフリカ外交団(ADC))

開会式では、ジョアン・ミゲル・ヴァヘケニ 在京アフリカ外交団(ADC)貿易・投資委員会議長、アンゴラ共和国特命全権大使、杉久武財務大臣政務官、ジョセフ・ムワナムヴェカ マラウイ共和国農業・灌漑・水開発大臣、野路國夫 経団連サブ・サハラ委員会委員長 コマツ取締役会長が挨拶。また、AfDBグループ第8代総裁のアキンウミ・アデシナは、ビデオメッセージを寄せ、同行グループが取り組む10ヵ年戦略の推進を目的に打ち出した戦略的事業課題「High 5s(ハイファイブ、5つの最優先分野)」(「アフリカの電化」「食糧増産」「工業化」「地域統合」「生活の質の向上」)の重要性を強調した上で、第2回目となる本フォーラムへの期待を語りました。

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UNIDO東京事務所は、国際協力機構(JICA)、日本貿易振興機構(JETRO)と共に本フォーラムを共催。開催期間中、UNIDOブースとして、UNIDOのアフリカアドバイザー事業等を利用しながらすでにビジネスを展開している、日本企業9社の共同出展を展開。2日間にわたり、展示会場いっぱいに、アフリカおよび日本のビジネスおよび公的機関の関係者があふれ、活発なやりとりが行われていました。

レキオ・パワー・テクノロジー
日本の技術、ノウハウ、ファンディングへの期待が一層求められるセクターのひとつである、保健分野。「健康と公衆衛生:アフリカの人々の健康のために」と題した全体会議に、パネリストとして代表取締役の河村哲氏が登壇しました。2011年、沖縄を拠点に設立した同社は、わずか数名で世界30カ国以上へ医療機器の販売を展開。製品を販売するだけではなく、ノウハウを伝えるための教育にも注力していると説明しました。また、ビジネスモデルの多様化にITを活用している事にも触れ、スーダンでは超音波スキャナーを販売するだけではなく、作業画像とエコーのスクリーンを合体したイメージをクラウドに上げる事で、遠隔指導を可能にしている事例を紹介しました。アフリカでのビジネスモデルについては、ドクターが一人で医療を施す現地の状況を鑑み、ワン・デザイン、操作も簡易なものを導入する事が第一歩であり、そこにITを絡め、教育を可能にする事の重要性を語りました。ディスカッションの締めくくりに、同氏はアフリカの統一規格などの整備が、民間のビジネスをより可能にする、と強調しました。

明和工業                          環境技術データベース登録企業
バイオマス利活用事業を展開する明和工業。同社は、持続可能な廃棄物処理、農業、雇用創出を目指し、様々な有機ごみから、燃料や自然肥料、土壌改良材として利用可能な炭を生成・再資源化しています。「アフリカの日本への思いが、ここのところ一層熱くなっていると感じます」と話すのは、代表取締役の北野滋氏。ケニア、ナイジェリア、ボツワナを中心に事業展開する一方、金沢市の本社では、ABEイニシアティブ(アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ)の人材も活用。今年は短期・長期で、計30名の学生を受け入れると言います。「彼らが我々の事業に興味を持ってくれる」と北野氏。学生たちが持つネットワークと熱意がビジネスに直結することを実感し、以来アフリカとの関係を見据えた未来への積極的な投資も欠かしません。

コマツ
南アフリカ、ケニア、セネガルにもサポート・オフィスを構える、小松製作所。建設・鉱山機械事業世界第2位を誇る同社は、アフリカ展開に、引き続き力を注いでいます。「今回のフォーラムで、新規のお話もありました」と話すのは、アフリカグループの大村理人氏と姫野進作氏。また、「西アフリカは、鉱山があるため、鉱山機械への注目度が高い。このように、ビジネスを展開する上での地域色は確かにあります」とコメント。また、「今回のフォーラムのように、日本にいながら、直接現地のニーズを聞く事ができるのは貴重」と述べました。

 

トロムソ                          環境技術データベース登録企業
「機械を現場で見せながらお話をする事が多く、こういったブース展示はめずらしい」と話すのはトロムソの上杉正章 執行役員・営業部長。広島県・因島に本社を置く同社が披露したのは、もみ殻を固形燃料にする製造機械。日本だけでも年間200万トン出るというもみ殻に注目した事から生まれた同製品で、「資源が限られている日本から、資源作りを途上国に伝授していく」と語り、そのユニークな取り組みには、会場でも注目が集まっていました。知恵を活かしたビジネスは、「アフリカの難民キャンプで、燃料供給のために導入する事も視野に活動しています」と同氏。目を輝かせていました。                

アンカーネットワークサービス
中古パソコンの販売、e-wasteのリユース、リサイクルに取り組む、アンカーネットワークサービス。「使えるモノは出来る限り使う!限りある資源を大切にする」をモットーに、南アフリカでの展開を目指しています。「こうした出展の機会は良いですね。すでに、自国にぜひ解体工場の設置を、というお話もありました」と話すのは、執行役員、共同監査本部兼コンプライアンス室長の神谷いずみ氏。ABEイニシアティブ(アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ)の制度を活用してインターンとして同社に勤務していた人材が、母国との架け橋として興味を持った事をきっかけに、南アフリカへの進出を検討。貧困・格差・雇用対策に取り組む同国とは、「非常に適した事業である」と駐日大使館を通じて話が進んでいるとの事。将来的には、産業廃棄物の枠組みを一緒に考えるところから始める事業を、アフリカ内で展開する事ができたら、と語りました。

前川製作所
産業用冷凍機及び各種ガスコンプレッサーの製造・販売を行なっている前川製作所は、UNIDOブースでの展示に加え、「農業と農業関連産業:アフリカにおけるフード・バリューチェーンの強化」と題した全体会議で、楢原龍哉取締役が登壇。フード・バリューチェーンにおける政府、民間、国際機関の役割がパネル・ディスカッション形式で語られる中、カーボヴェルデ共和国、カオラック(セネガル)、グンジュル(ガンビア)における、同社の冷凍施設を紹介。産業用冷凍機は物流を変える、と語りました。また、歴史的にもアフリカと関わりの深い欧州との競争について会場から質問が出ると、日本企業は長年にわたる省エネ技術で優位性を築いていると説明しました。

ヤマハ発動機                        環境技術データベース登録企業
「今日は模型も持って来ました」と話すのは、ヤマハ発動機の海外市場開拓事業部のグループリーダー、西嶋良介氏。自然界の浄化機能を応用したシンプルでコンパクトな浄水装置を導入しているヤマハ発動機は、西アフリカを中心に同装置の導入を展開しています。「政府機関とのマッチングとは違い、民間の方々が多くいらっしゃる、今回のフォーラムでの出展は、いつもより会話が具体的になる」と語り、今後はアフリカ大陸の東へも、南へもビジネスを展開していきたいと、語りました。

                             

音羽電機工業
雷対策専門メーカーの音羽電機工業。ABEイニシアティブ(アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ)の制度を活用して、インターンとして同社に勤務していた人材がきっかけとなり、ルワンダに進出。「今回の出展で、ルワンダ以外の国のニーズにも触れることができました」と話すのは、営業担当の原田裕作氏。「雷のポスターにインパクトがあるのか、これはなに?と足を止める方も多くいらっしゃいます」「現地のニーズをこうした場所で聞きながら、徐々に、アフリカの様々な国でのビジネス展開を検討していく事になるのではないか」と語りました。

 

DMM.Africa
DMM.comグループのベンチャー、DMM.Africaは、すでに、ルワンダで2つのソフトウェア事業を展開している他、、ガーナ、ケニア、コートジボアール、カメルーンで、美容分野、ICカード、産業インフラの分野にも進出しています。今春、新卒で同社に入社したンディアェ マリ カテリンさんは、セネガル出身。DMM.Africaの事業を、ブースで熱心に解説していました。「興味があるとおっしゃる方々の質問の内容から、このフォーラムの参加者がアフリカでのビジネスに真剣に取り組む意志があると感じます」と話すンディアェさん。「自分の将来、キャリアを考える機会にもなります。このブースに立つことで、とにかく今はやる事がたくさんあると実感しています」と思いを語ってくれました。

UNIDO東京事務所が昨年11月に投資促進専門官(デレゲート)として招へいした、ルワンダICT商工会議所 副会頭のロバート・フォード氏も本フォーラムに参加。日本のビジネスのアフリカ展開をサポートしてきた経験から、今回のフォーラムの熱気に、今後のさらなる日本企業のアフリカ展開に期待を寄せています。「アフリカでは、日本製品の良さが十分理解されている。ルワンダは「失われた時」を取り戻すべく、スピードを求めているが、日本に同じスピードを求めるのではなく、じっくりと待った上で、持続可能な関係を構築する事に価値がある事も理解している。正直に伝え、フォローアップを絶やさない、これが日本との関係を築く鍵」と述べた上で、「今後数年の間に、日本企業による投資が増えるであろう事は、肌で感じる」と自信を見せました。
一方、同じくUNIDO東京事務所のデレゲートで、ナイジェリア投資促進委員会(NIPC)投資局次長・ジャパンデスクを務めるモハメド・ババ氏は、「ナイジェリアにはポテンシャルが溢れています。日本企業には積極的にアフリカの可能性を見出してもらいたい」と語ります。「知れば、また見れば、必ずそのポテンシャルに気づいてもらえると思う。私の仕事は、まず知ってもらう事、見てもらう事」と、同フォーラム会場を忙しく走り回っていました。

フォーラム概要

日 時: 2017年7月25日(火)~26日(水)
会 場: イイノホール&カンファレンスセンター
     (東京都千代田区内幸町2-1-1 飯野ビルディング4F)
テーマ: アフリカの投資とビジネス機会
主 催: 在京アフリカ外交団(ADC)、アフリカ開発銀行(AfDB)
共 催: 国際協力機構(JICA)、日本貿易振興機構(JETRO)、UNIDO東京事務所
言 語: 日本語・英語・フランス語(同時通訳あり)

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