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モザンビーク・南アフリカ ビジネスセミナー [東京]

モザンビーク・南アフリカ ビジネスセミナー [東京]

2月2日(金)、 ジェトロとUNIDO東京事務所は、モザンビークおよび南アフリカ共和国の投資誘致促進機関の来日に伴い、両国に関するビジネスセミナーを共催。前日深夜からの雪がうっすらと積もる天候にも関わらず、約100名が参加しました。

天然ガス資源の開発や、インフラ需要の伸びが期待されている、モザンビーク。また、資源やインフラ分野に加え、製造業分野においても発展の可能性が高まっている南アフリカ共和国。同セミナーでは、両国の投資・ビジネス環境等について紹介するほか、アフリカの経済情勢や、現地でビジネスを先行して展開してきた日本企業が講演しました。

開会挨拶では、ジェトロ理事の平野克己氏が、参加者、両国からの来日者達および在京大使を歓迎。日本企業へは、2019TICAD VIIに向けた、ビジネス提供や支援の準備があると述べました。

最初の登壇者は、ジェトロ中東アフリカ課、課長代理、高﨑早和香氏。約6年間、南アフリカ共和国に駐在した経験も持つ同氏は、「アフリカ経済概況および日系企業実態調査報告」と題した発表で、 「経済成長がビジネスを生んでいる」と、両国の経済概況および推移を紹介。アフリカに進出している日系企業計738拠点(うちモザンビーク25拠点、南アフリカ共和国280拠点)を対象に行われた調査結果を元に、 営業利益の見込みや今後の展開をはじめ、投資へのリスクについても紹介しました。

次に、「モザンビークのビジネス・投資環境」と題した発表を行ったのは、モザンビーク投資・輸出促進庁(APIEX)総裁、ローレンソ・サンボ氏。ポルトガル語を母国語としながら、ビジネスは英語で展開される同国は、観光、農業、工業、漁業の分野において、経済成長に寄与。サンボ氏は、地域および国際市場へのゲートウェイとなる同国は物流の国でもあると強調した上で、 鉄道と道路で構成されている北部の経済開発地域、ナカラ回廊について紹介しました。また、APIEXジャパンデスク(日本企業担当)、ダヌビオ・ラド 氏からは、ビジネスの導入からアフターケアまでをサポートする、同デスクの活用方法についての解説がありました。

現地でビジネスを先行、展開してきた日本企業を代表して、「モザンビークにおけるビジネス展開事例の紹介」 を発表したのは、三井物産株式会社、理事、モザンビーク事業部長、野崎元靖氏。モザンビークの歴史と共に同国でビジネスを展開してきた同社は、2011年にマプト事務所の事業拡大。競争力のあるLNGや優良炭鉱の資源開発に加え、 鉄道・港湾インフラ事業を一体的に行うビジネスモデルも紹介されました。また同社は、同国およびサブサハラ・アフリカの経済成長への貢献を継続すると述べました。

南アフリカからは、同国のビジネス・投資環境について、駐日南アフリカ共和国大使館、参事官(経済担当)、マンレー・バーナード氏と、南アフリカ貿易産業省投資庁(Invest SA)ジャパンデスク レッタ・カセケ 氏が発表。同国はグローバルな競争力を持った経済の実現を目指すと した上で、人材育成が重要である事を政策の中心に添えた新経済成長戦略 Industrial Policy Action Plan (IPAP) 、また鉱物資源の付加価値化および経済特区独自のインセンティブについて、紹介しました。「我々は、国はもちろんの事、地域での成長も目指しています。日本からお越しの際は、ぜひ南アフリカ共和国のみならず、近隣諸国も訪ねていただきたい」と加えました。

閉会挨拶に立ったUNIDO東京事務所長 安永 裕幸は、モザンビーク、南アフリカ共和国は、「Big market with bright future for the brave investors」であると感想を述べ、フロンティア開発の熱意にあふれている国々と日本企業の連携に期待するとして、セミナーは終了。

引き続き行われたネットワーキングの場では、参加者と登壇者および来日者たちとの間で、個別に活発なやりとりが行われていました。

開催概要

日 時: 2018年2月2日(金)9:30~13:00
会 場: アークヒルズクラブ/the club room
     (港区赤坂1-12-32 アーク森ビル イーストウィング37階)
テーマ: モザンビーク・南アフリカ ビジネスセミナー
主 催: 日本貿易振興機構(JETRO)、UNIDO東京事務所
言 語: 日本語・英語(同時通訳あり)

  • APIEX サンボ総裁

  • APIEX日本担当 ダヌビオ・ラド氏

  • InvestSA日本担当 レッタ・カセケ氏

  • UNIDO東京事務所長 安永氏