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日本の鉱山排水処理技術を母国へ:ギニア、エチオピア、タイの政府機関からインターン生が視察に参加

日本の鉱山排水処理技術を母国へ:ギニア、エチオピア、タイの政府機関からインターン生が視察に参加

2020年11月6日(金)、UNIDO東京事務所は、独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)および日之出産業株式会社(本社:神奈川県)の協力の下、日本の大学院で学ぶ留学生と共に、旧松尾鉱山新中和処理施設を視察しました。参加者はABEイニシアティブ イノベーティブ・アジアなどのプログラムを通し、ギニア、エチオピア、タイの政府機関から日本の大学院へ派遣され、現在日之出産業株式会社にてインターン生として活躍しています。

かつて東洋最大の硫黄鉱山として隆盛した松尾鉱山では、操業が本格化した1930年代から鉱山から流出される強酸性の坑廃水が河川を汚染し、1972年の閉山後も坑廃水による赤川及び北上川の汚染は社会問題となりました。

旧鉱山から流出する坑廃水の問題を解決するために建設された「旧松尾鉱山新中和処理施設」は、岩手県が所有し、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が運営管理を受託しています。多量の鉄とヒ素を含む強酸性の坑廃水(pH<2.0)を比較的安価なコストで中和処理できる「鉄バクテリア酸化・炭酸カルシウム中和方式」を採用し、24時間稼働で毎分約18tの中和処理を行っています。

当日は八幡平ビジターセンター到着後、検温・体調確認を行ない、見学に移りました。新型コロナウイルスの対策のため、マイクロバスの乗車人数を制限しての移動や、トンネル等の狭い密閉空間となるエリアは避けるなど、感染症対策を徹底しつつ、限りある日本での滞在期間でなるべく日本の技術を学んでいただくため、特別な視察プランを組み参加していただきました。

屋外の見学者専用パネルで旧松尾鉱山の歴史と中和処理施設の概要について説明を受けた後、貯泥ダム堤頂でも見学と質疑応答を交えながら、施設についての学びを深めました。参加した留学生にとっても、持続可能な資源開発に向けて、日本政府の鉱害に対する取り組みや廃水処理オペレーションの現場を見学できる貴重な機会となりました。

参加者からは、「バクテリアを利用した鉱山廃水技術の実践例を見ることができてよかった」、「日本もかつて環境汚染が大きな問題だった時代があり、それを克服したことを知った」、「中和処理工施設で適用している技術を母国の同僚に伝えたい」などの声をいただきました。

概要

日 時: 2020年11月6日(金)
視察先: 旧松尾鉱山新中和処理施設
     (岩手県八幡平市松尾寄木第1地割1番地先)
主 催: UNIDO東京事務所
協 力: 独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)、日之出産業株式会社
言 語: 英語

昨年の視察の様子はこちら
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