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第69回

第69回

 明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。
 と言いつつ、7日には一都三県に緊急事態宣言が再発令されるなど、今年もコロナ禍からの脱却ができません。当面1か月間の予定だそうですが、これが長引けば、日本・世界ともに社会・経済の状況が更に混迷の度を深めることになると憂慮しています。

 ところで、今年は丑年です。私は昭和37年生まれですので寅年ですが、私の同学年は丑年の人が多い訳です。同級生がついに還暦か、・・・と思いつつも新年らしく丑年にちなんだ話題を、とアタマを捻りますが、正月惚けでロクなトピックが出てきません。牛と言えば一番身近なのは、牛肉です(また食べ物の話です)。年末年始はほぼ自宅に籠り切りでゴロゴロしていたのですが、妻と買い出しには出かけました。大晦日の夕食は、どちらのお宅もスキヤキというのが定番(?)なんでしょうか、結構な値段のスキヤキ用牛肉が飛ぶように売れていました。つい拙宅でも、腹を(常に)空かせた猿が二匹居りますので、調理の手間のかからないスキヤキにしよう、ということで買い込んだはいいが猿共に喰い荒らされ、自分には豆腐とシラタキとクタクタになった白菜しか残っていないという状況。まあ、60歳近くなって「俺の肉は?!」等と騒ぐのも恥ずかしいので黙ってはいましたが、やはり少しは食べたかったナ。 

 スキヤキを詠んだ俳句に『鋤焼の香が頭髪の根に残る(山口誓子)』というのがあるそうですが、まあワタクシ的には、これはスキヤキというより「焼肉」だと思いますね。『鋤焼を漁りつくして鍋残る(高澤良一)』や『牛鍋や妻子の後のわれ独り(石田波郷)』の方が、自分の実感に近いですなあ。 

 スキヤキ鍋を前にして、どうやってスマートに肉を(人より多く)食べるか、というのは確かに若い頃には人生における重大なテーマとなるわけですが、それをvividかつrealに描写した漫画に泉昌之(泉晴紀:画、久住昌之:原作)の『最後の晩餐』があります。というより、これは『かっこいいスキヤキ』という単行本に収められた一篇です。ネタバレになりますが、横浜生まれの「本郷(オレ)」が「正しいスキヤキの喰い方では肉はあくまでローテーションの一部でなければならない」としつつも、卓を囲む三人の「敵」に対抗するために、シラタキで肉を包んで食べるとか、豆腐に肉を挟み込むようにして食べるとか、敵の視線の死角に肉を隠すといったテクニックを駆使するも敵に打ち破られ・・・、というストーリーですが、これを初めて読んだ大学生の頃に、「この漫画は凄い! こんなの今まで無かった!」と感動しました。今も入手可能な名作ですので、ご興味のある方は是非どうぞ。

 あ~新年のはじめにまた下らないものを書いてしまった。医療機関等にお勤めの方は、休みも取らずにギリギリの状態で働いておられるというのに・・・。しかし我々も、仕事は今年も山積みです。やることはナンボでもあります。そろそろ働かねば。