このページをシェアする

第30回

第30回

 先週は、ケニアとタンザニアに出張してきました。まずはケニア編です。

 ケニアでは、経済産業省とアフリカビジネス協議会が主催し、KAM (Kenya Association of Manufacturers) とMeghraj Capital が共催したビジネスミッションに、当方からも何社かの民間企業の方々に参加をお勧めしたこともあり、ご一緒してきました。 

 日本側からは40社近くの民間企業と10の公的機関が、ケニア側からも事前に配布された名簿上だけでも約14社(実際にはこれより相当多かったと思われます)の民間企業と幾つかの公的機関が参加する大規模なものでした。 

 第一印象は「KAMって、組織力が凄い団体だな」ということです。非常に幅広い業種の企業を会員とし、プレゼンテーションをオーガナイズするバランス感もなかなか優れています。また、Meghraj Capital の方とも話をしましたが、ケニアの産業界では数代前に移民してきたインド系(グジャラート州出身者が多い様子)企業家によるビジネスが大きな位置づけを占めています。こうした企業群とのB2B会合は、参加された日本企業にとってもパートナーを探すのに有益であったのだろうと思います。 

 余談ですが、翌日の工場見学で知り合ったインド系ケニア人の経営者と雑談をしたところ、「今のインドのビジネスマンと話をすると、ペースが合わなくてちょっと疲れる。そういう時、“自分はケニア人だな”と感じるよ」ということでした。法体系は英国法、ビジネスの流儀もいわば英国流、ということで、日本人ビジネスマンにとっても商談がしやすい環境にあるように思います。 

 ケニアの投資庁(KenInvest)からは、昨年もヘザーさんというデレゲートをお迎えしてデレゲート・プログラムを実施したのですが、今回、上司のDr. Ikiara とも1時間ほど意見交換をしてきました。彼からは「ケニアの産業政策の最大課題はSMEs(中小企業)の育成だ。GDPに占める中小企業の比率は30%、新規雇用に至っては75%だからだ」、「政府としてもMSME (Micro, Small and Medium Enterprise) Fund を作り、民間金融機関との協調融資スキームを作った」、「地方に SME Support Center を作り、先進加工・計測機器を設置して中小企業が廉価で使えるようにしている」、「中央・地方政府が連携して中小企業を対象とした Affirmative Procurement のルールを作り、例えば家具等は地元中小企業からの調達を40%以上にする、等の目標値を設定している」等の話がありました。私から日本の中小企業金融、公設試験研究機関のサポート、中小企業への財政的・税制的支援等について紹介すると、話が弾みました。「ケニアでも、日本の中小企業政策を勉強した」とも言っていました。まだまだそうした制度の運用面については様々な課題があるのだと思いますが、ケニアへの投資促進は当方にとって引き続き重要な課題であると再認識して、ナイロビを後にしました。