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第134回

第134回

 今年はTICADTokyo International Conference on African Development:アフリカ開発会議)が開催される年です。場所はチュニジアのチュニス。今年が8回目の開催ということになります。UNIDOは主催者ではないですが、ウィーンの本部も我々東京事務所も、様々なサイドイベントの開催を検討しています。

 今年はTICAD(Tokyo International Conference on African Development:アフリカ開発会議)が開催される年です。場所はチュニジアのチュニス。今年が8回目の開催ということになります。UNIDOは主催者ではないですが、ウィーンの本部も我々東京事務所も、様々なサイドイベントの開催を検討しています。

 私が理事を務めている(公社)日本工学アカデミーという団体でも、昨年夏から「STI(Science, Technology, and Innovation)for SDGsをアフリカでどう進めるか、日本は何ができるのか?」という視点で、検討委員会を立ち上げて議論をしています。委員長(プロジェクトリーダー)は一橋大・法政大の米倉誠一郎先生、サブリーダーは不肖私です。

 昨年の6月から既に8回の会合を重ね、関係者のプレゼンと意見交換を続けています。アフリカとSTIに関する各界の有識者が、1円の謝金もお支払いしていないのに、1回2時間半くらいの会合で喧々諤々の議論を展開しています。私も、無いアタマを振り絞り、霞が関時代に鍛えた(?)作文力で、報告書の原案を書くのに週末を潰しています。中身(提言)はまだ議論中で、お話しできる段階にはまだありませんが、アフリカの諸課題に科学技術イノベーションで取り組む上で、「横断的な視点」として次の5点を盛り込もうと考えています。

【第1視点】「アフリカには、理由がある」

とかく「遠い」と言われるアフリカですが、一方で我々日本人には欧州諸国と異なり、アフリカとの関係で歴史的な阻害要因はありません。また、第二次大戦後、技術と人材を活かして目覚ましい経済発展を遂げた日本へのアフリカからの期待は高いものがあります。

【第2視点】「アジアと同じやり方は有効でない、しかしアジア流が有効な局面もある筈だ」

(東)アジアで見られた労働集約型産業→資本集約型産業→知識集約型産業、という発展モデルはアフリカでは有効ではないでしょう。が、国と経済発展の段階によってはアジア流のオペレーショナル・エクセレンスを追求すべき局面があるのも事実でしょう。

【第3視点】「アフリカ発で、日本を、世界を変える。アフリカは世界の新モデルの生まれる場だ」

アフリカでは、日本や欧米が数十年前に行ったようなやり方は通用しません。逆に、アフリカの若く優れたイノベーター・アントレプレナー達と「アフリカに合致したビジネス」を開拓することが、新たな世界標準モデルを生むと同時に「日本をバージョンアップする」ことにも繋がると期待されます。

【第4視点】「スピードとスケールアップが大事」

日本が近年苦手としていますが、イノベーションにはスピードとスケールアップが不可欠です。これについても、アフリカのダイナミズムとアジャイルなやり方は有効でしょう。

【第5視点】「科学技術イノベーションの恩恵を誰一人取り残さず届けるために(ラストワンマイルが大事)」

SDGs達成を目指すということは、必然的に包摂性(誰も取り残さない)を実現することが大きな鍵となります。ラストワンマイルをどうやって実現するかが重要な鍵となります。

 内容についても、時期を見てこの場でもお知らせ(チラ見せ)するようにしたいと思います。

■バックナンバーはこちらから http://www.unido.or.jp/publications/shocho/