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第132回

第132回

 いつの間にか桜も満開を過ぎ、花びらの桜色と新芽の黄緑色が混じった桜並木が目立つようになりました。私は、個人的にはこの桜色+黄緑色のコンビネーション、結構好きです。が、男性の服装にはまず殆ど採用されない色彩なのが残念です。

 それはともかく、ウクライナ情勢は更に緊迫の度を増すとともに、極めて悲惨な状況に関する報道がなされています。事実関係については、まだ確認すべき点があるにせよ、いずれにせよ多くのウクライナの一般市民の命が、ロシア軍の侵攻がなければ奪われずに済んだことには間違いがありません。

 私が生まれてから(1962年)、これまでにも多くの戦争・国際紛争で血が流れてきました。ベトナム戦争しかり、中東戦争しかり、そして、アフガニスタン、シリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、カンボジア、アルジェリア、ナイジェリア、コートジボワール、リベリア、ソマリア、シエラレオネ、ハイチ、ミャンマー、モザンビーク、アンゴラ、エチオピア・・・等。いわゆる内戦を含めれば、20世紀後半も21世紀初頭も市民の命が多く犠牲になったことには違いがありません。人間は果たして進歩したのか、というシンプルな問いを発してみたくもなります。

 41日から、新しい職場や学校での生活を始められた方も多いと思います。日本で生活していると、どうしても「平和」は当然に与えられたものだと思いがちですが、これは極めて貴重なものです。「衣食足って礼節を知る」という言葉がありますが、世界には、この時代にあって衣食(勿論、住、エネルギー、医療等も)すら足りない環境にある人々が沢山いることを忘れてはならないと思います。昨日、当事務所で数ヵ月間インターンシップを行ってくれた若い女性がオフィスを久しぶりに訪問してくれました。彼女は、先日までジブチで難民の子供たちを支援するNGOに勤めていたのですが、そのNGOが予算の関係上、業務を縮小することになったので、今は別の仕事を探しているのだとか。

 私が学生時代には、「世界(特に開発途上国や紛争当事国)」はまだまだ遠い世界だったし、日本も「1億総中流」だとか “Japan as No. 1” とかで浮かれていた時代だったので、世界への貢献ということが自分の「仕事」になる、という意識は持てませんでした。というか、そもそも、NGOという言葉さえ存在していなかったような気がします。

 まあ、そういう中で日本には(絶対数は決して多くないようだけれど)開発途上国や紛争当事国の人々を助ける仕事をしたいと普通に考える若い女性がかなりいるということは頼もしいし、彼女らを何等かの形で応援できるのは喜ばしいことです。ダテにこっちも年喰っていないぞ・・・と。いや、若い女性ばかりでなく、若い男性も頼もしいと思います。つい先日、新日本プロレスで悪役をやっているグレート・オー・カーン選手が、中年の酔漢に絡まれている10歳の女の子を助けて警察から感謝状まで貰っていました。プロレスの悪役には実は「いい人」が多い、というのは、古くは『銀髪鬼』フレッド・ブラッシー、『まだら狼』上田馬之助、等の例からも良く知られていますが、これだって普通はなかなかできることではないですよ。是非、若い人はシニア層に遠慮をせずに(礼節は知った上で)思い切り活躍して欲しいですね。