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第117回

第117回

 早いもので12月も半ばです。オミクロン株の動向が気になりますが、何となく街中ではクリスマスの雰囲気が高まりつつあります。

 いや、それにしても今年の12月は例年になくイベントの出番が多い。6日、7日、8日は、「第2回日アフリカ官民経済フォーラム(Japan Africa Public Private Economic Forum)」のサイドイベント(日本×アフリカで挑む、社会課題解決とビジネス)や分科会(アフリカの工業化、グリーン・インフラ)のモデレーター、9日がUNIDO主催の「開発途上国で伝統的に男性優位の産業・職業におけるジェンダー平等と女性の経済的エンパワメントの推進」のパネリスト、16日がUNDP/JICAと共催の上記・日アフリカ官民経済フォーラムのサイドイベント(グリーンビジネス)への参加、17日が(公社)日本工学アカデミー(@東京大学本郷)の「科学技術・イノベーション2050委員会」の最終レポート(The Road to 2050)のエネルギーに関するプレゼン、21日がチュニジア大使館・チュニジア投資促進庁主催の投資セミナー、という具合です。

 パネルディスカッションや分科会のモデレーターの仕事は、先日も書きましたが『笑点』の大喜利での春風亭昇太の役になります。最低限「お題」の設定と回答者の円滑な発言をファシリテートするものでないといけません。また、「お題」は当然、席亭(主催者)と調整し、なおかつ、自分としての問題意識も多少盛り込み、パネリストが一番主張したい点をうまく引き出さねばなりません。これが簡単ではありません。「有難うございます。では、次の方どうぞ」連発では繋がりというものが生まれないし、かと言ってパネリストは皆主張したい点については熱が入りますからどうしても時間が押してしまう。こちらから質問をグリグリと突っ込み過ぎると尚更時間が足りなくなる、と言う具合で、いつもその塩梅に苦労します。まあ、歴代の『笑点』の大喜利の司会者(立川談志、南伸介、桂歌丸、五代目三遊亭円楽ら)は、台本があるとは言え、立派な芸風を確立していたな、と感心します(まあ、「座布団のやりとり」も場を円滑に進める重要な小道具だったと思いますし、我々にはそういうのがありませんが・・・)。

  題材としての得手・不得手というのも勿論ありますし、パネリストの方々とのバックグランドの共通点・相違点というのも全体の出来に関係してきます。オンラインだと同時通訳も入れられるのが良い所ですが、意思疎通の点ではこれも課題があります(最近のパネルでは、ケニアからの参加者の英語の分かりやすさが印象的でした)。また、一度くらいは事前の打ち合わせをやっていた方が当然円滑に進みますし、参加者の方々も余裕をもって準備ができますので、こちらとしても(また、席亭の方々としても)安心なのですが、実は「当初の想定を遥かに上回る充実した議論」というのは、「想定外」のところから出てきたりします。昔、プロレス放送の一部が生中継だった頃、番組の尺にメインイベント(猪木vsシン、馬場vsブッチャー等)を収めるためにセミファイナルのタッグマッチとかが唐突に両軍場外乱闘でリングアウトになったり、逆に盛り上がりすぎたのをレフェリーが強引に高速カウントして終わらせたり、というのが良くありました。いつか、事前の打ち合わせは最小限、残り時間は気にせず、かつ、充実した中身を引き出せるようなパネルディスカッションをモデレートしてみたいな、と思う今日この頃です。