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水俣視察パイロットプログラム

水俣視察パイロットプログラム

2018年11月20日(火)~22日(木)に、環境省と水俣市の協力の下、駐日大使館外交団向けの水俣視察パイロットプログラムを実施しました。

水銀によるリスク削減のための国際的な法的枠組みとして、2013年に熊本で「水銀に関する水俣条約」が採択され、昨年2017年に発効しました。環境省が中心となって、「MOYAIイニシアティブ」という途上国支援や水俣発の情報発信・交流の取組みを行っています。今回、水俣条約の理解を深めてもらうこと、また、水俣病の教訓・経験・対策を経て環境モデル都市として環境ビジネスを推進する現在の水俣市の取組みを知ってもらうことを目的として、駐日外交団向けに視察訪問を企画・実施しました。

視察プログラムは3日間の行程で実施されました。1日目は、水俣環境アカデミアにて開講式が開催され、高岡利治・水俣市長より温かい歓迎の言葉をいただきました。一行は、国立水俣病総合研究センターの活動について講義を受けた後、水俣病資料館を見学して水俣病の歴史について学ぶ機会となりました。

2日目は、JNC株式会社からの事業説明及び水俣市内の工場視察を行った後、過去に発電を行っていた発電所遺構や現在発電を行っている水力発電所(栗野発電所)を見学しました。また、水俣エコタウンで浄化槽汚泥等を原料とした肥料製造を行う(株)アール・ビー・エスやJNC株式会社のトマト栽培ハウスを訪問し、水俣市の市内企業が有する環境技術に触れました。

最終日の3日目には、引き続き、水俣エコタウンで事業を行う(株)田中商店(びんのリユース・リサイクル)とアクトビーリサイクリング(株)(家電リサイクル)を訪問し、現在、水俣市で行われている高度なごみ分別を学ぶ機会となりました。視察プログラムの締めくくりとして、海外展開を行う水俣市内企業が出展ブースを構え、参加者との意見交換・マッチングが行われました。

今回の視察は、水俣市が今後国際展開するにあたってのポテンシャルや課題を抽出するためのパイロットプログラムとして実施され、参加者からのフィードバックを関係者で共有します。試行的に開催した3日間の視察プログラムでしたが、16ヵ国の駐日大使館より21名が参加して行われました。

参加大使館

バングラデシュ人民共和国、ホンジュラス共和国、インドネシア共和国、イラク共和国、コソボ共和国、ラオス人民民主共和国、レソト王国、マレーシア、モルディブ共和国、ミャンマー連邦共和国、ナミビア共和国、パラオ共和国、フィリピン共和国、セネガル共和国、スリランカ民主社会主義共和国、ウガンダ共和国